女性の行為に対して男性から対価を支払うのが謝礼交際と言う。
予め金額が決められている援助交際との差はそこだ。つまり、女性が要求する対価を支払うのが援助交際、男性が女性の行為に対して見合った謝礼を支払うのが謝礼交際。謝礼交際なんて言葉を聞くと、ハイソサエティーな香りさえ漂うが、女性にとっては実はハードルが高い。
アイドル上がりの駆け出し女優が話題作りのために行う適当な演技が援助交際ならば、謝礼交際は完全に映画賞レースなどの勲章をにらんだベテラン女優の渾身の演技だ。
僕としてみれば、援助交際の方が気楽なのだけど、冒険心から謝礼交際を試してみたくなる。
どんなハイレベルな高級コールガールのような女性が出てくるのか、ちょっとドキドキする。幸いにも、今月は懐に余裕があるので謝礼交際にチャレンジしようと決意してみた。
そして、謝礼交際サイトで一人の女性と交渉を持った。その結果、食事+性交渉込みで契約は成立した。
さすがに緊張する。普段、援助交際でJK相手に「わおーん、おじさんはオオカミだぞー」みたいなバカをやっている僕が、雲の上の世界に手を出すのだ。
テレビに出ているようなモデル級の美女が、そんな僕の夜のお相手をしてくれるのである。ただ、もし本当にそんなクレオパトラクラスの美女とセックスができるのならば、幾らでも謝礼は払える。
ユニバース倶楽部
相応の覚悟を決めて、一張羅を着込み、ATMでありったけのお金をおろして、僕は待ち合わせ場所に指定したホテルのラウンジでお相手の到着を待っていた。
やがて、お相手が現れた。
「やっほー!待った?ごめんねー。電車一本乗り遅れちゃって」
普通のおねーちゃんだった・・・。黒塗りのロールスロイスで専属運転手に送迎されて、ラメ入りのドレスに身を纏った美女を想像していた僕の幻は一気に崩壊した。
謝礼交際と言う言葉に踊らされただけで、その本質は援助交際と何も変わりがないのだ・・・そう思わせるおねーちゃんだった。
セックスそのものも普通だった。悪くはなかったけど、別に謝礼交際独特の秘技とかがあるわけでもなかった。普通にギシギシアンアンだけだった。
これが援助交際だったら、不満もなく終わるのだけどなあ・・・と僕はいくらくらい払うべきか迷った。迷っても仕方ないので、どのくらいほしいのか彼女に聞いてみることにした。
「一千万円!」
駄菓子屋のばあさんか!と思いながら「はい、一千万円」と、僕は二枚渡した。まあ、謝礼交際に夢を見た楽しい時間を与えてくれたお礼の分だけ、もう一枚くらいは上積みしてみたのだった。
お金くれるパパ
デート援